セイクリッド
だけど……
童話や、神話が生まれるように、不思議なことがあったっておかしくない。


そう思えば、私も少しは救われる。



両親のことを知らなくても、生まれた場所も、誕生日も、本当の名前も知らなくたって……


大丈夫だって思える。




……――いつか、自分を愛してくれる誰かが、私を迎えに来てくれるんだって…

そんなことを願える。




…捨て子の私にも、この世界のどこかに…居場所があるに違いないんだ。



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