本当のキミ〜君から見えるキミ〜
悠哉から見えるキミ
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卒業式の後の話
彩希と約束を交わした後のことだ。
あれから、どうやって家に戻ったかなんてわからない。
気づけば、自室のベッドの上だった。
今が何日で、あれからどれぐらい日が過ぎたのかもわからない。
完璧に俺は狂っていた。
彼女は俺のことを好きでいてくれると約束してくれた。
俺も彼女を一生愛すると誓った。
確かな約束があるのに…
俺はどうしようもなく、子供だった。
受け入れないといけない現実。彼女はあの小さな体で必死にその現実を受け止めているというのに…
俺はあの公園に行くのが日課になっていた。
寂しくて、哀しくて
愛しくて……
いつものベンチに座り、目を閉じる。
愛しい彼女を思い浮かべて……