本当のキミ〜君から見えるキミ〜
そんなとき…
「お兄ちゃん、なにしてるの〜?」
舌足らずに喋る子供の声が聞こえた。
閉じていた瞼を開けば、俺の前に小さな女の子が立っていた。
「…何もしてないよ」
答えて、気づいた。
あぁ、俺何もしてないんだ。
「お兄ちゃん、かなしいの?」
俺を見上げるその子は心配そうに聞いてきた。
「うん、寂しいんだ」
俺は子供に何を言ってるんだ…
すると、子供は満面の笑みでこう言った。
「さびしくなんてないよ!だって、空がみんなをつないでくれてるんだもん!」
空が…みんなを繋いでる。