本当のキミ〜君から見えるキミ〜
どうして、そんな表情をしているの?
なんて、知り合いでもない私は聞くことはない。
ただ、私の心の中で聞いてみるだけ…
もちろん、答なんて返ってはこないけど。
だから私は、ただなんとなく彼を目で追っていた。
そんなとき…
「ヤバッ講義始まっちゃったよ~」
寝坊という典型的な遅刻を私はしてしまった。大抵の講義は遅れても入室は可能だが、開始時刻後に入室したことがない私は焦っていた。
走って、講義が行われている棟に向かっていたとき
芝生の上に寝そべっている人が目に入った。
あんなところで寝ている人なんて初めて見た。
なんとなく興味で少しだけその人に近づいてみてしまった。