本当のキミ〜君から見えるキミ〜
「悠哉、また空を見ているのね」
芝生に寝そべる彼の横に座るのが私の定位置。
「あー。今日の空は雲が少なくて青い」
言われて私も空を見上げた。青々とした空はなんともいえず綺麗だった。
「ねぇ、悠哉」
「んー?」
この悠哉の返事が私は好き。
「……まだ、寂しいの?」
初めて話したとき、彼は寂しいと言った。
答えなんて聞かなくてもわかるよ…
「…あぁ。寂しいよ」
ほらね。だって、彼の瞳は半年前から少しも変わってないんだから。