愛し愛されて。
ガラガラ
C組のみんなが一斉に
私を見た。
優ちゃんの教室は
授業中だった。
しかもA組担任の
担当授業だった。
「久川!なんでここにいる!授業はどうした?!」
先生怒ってる…
でも…
「奈々?」
私は優ちゃんの机までいった。
「……ゆ…うちゃん…」
私は泣きながら言った。
「え…?今なんて。」
「優ちゃん!!!」
優ちゃんは唖然としている。
「お、前。もしかして…」
そう。
「私、思い出したの。」
「ほ、本当か?本当に思い出したのか?」
「うん。指輪のおかげだよ。」
この指輪がなかったら
思い出してなかったかも
しれない。
「指輪?」
「…この指輪…優ちゃんがくれたものでしょ?遊園地行ったとき、優ちゃんが雑貨屋さんに携帯忘れたって嘘ついてまで買ってきて…」
「あぁ。そこまで思いだしてくれたのか…」
「それで、愛してる。ずっと一緒にいような、って優ちゃんが言ってくれた。」
「奈々!」
優ちゃんがいきなり
手を引き教室を飛び出した。