黒猫ライアと白猫アイラ 【短編】
『アイラ、アイラ。』
黒猫ライアがアイラを呼ぶ。
「なぁに?ライア。」
白猫アイラがライアに問う。
『時間だ。』
ライアの言葉に、アイラは小首を傾げた。
「時間って…?」
黒猫ライアはアイラを真っ直ぐ見つめた。
『さよなら、アイラ。』
白猫アイラは訳が解らず、ただただライアを見つめた。
黒猫ライアは、そんなアイラをじっと見ていた。
『出来ることなら、アイラを救いたかった。』
ライアはそう呟くと、アイラの前から姿を消した。
「ライア…?」