逆ハー?いいえ、これはリンチです!
「邪魔。」



二回も同じこと言いましたよ、このパツキン。だったら、避けて前に進めばいいじゃん!


って、口に出して言えばいいのに…地味子だった私には言えない。言ってはいけない…睨まれるからね。



『ご…ごめんなさ…』ドンッ!!



デジャヴュ?



またぶつかりました。今度は誰ですかっ!?



とゆーか、



『すんませーん!』



美咲ちゃんを抱きしめたまま、顔が見えない誰かにとりあえず謝りました。うん、偉い私。



「いや、こっちこそ悪い。俺もちゃんと前見てなかったから。」



パツキン野郎とは偉い違い。アイツも誰か良く分からない人みたいに、素直に謝ればいいのにさ。



「あっ…まじ大丈夫?」

『あっ、だ…大丈夫でー…す!?』

「本当?よかった。」



こ…この人は!?




三浦拓真!



何故…何故同中の人が!?私、同中の人が通わなさそうな学校選んだのに…。高校デビューする為に、前の私の存在を知られたくないから…片道二時間掛かる学校選んだのに。



その前に、中学の私は存在感薄かったから意外に三浦君も私の事分からないはず。



「あれ…?どっかで見たことあるような…。」

『!?いいえ、私は知りません!失礼しますっ!』



美咲ちゃんはポカーンとして、私は腕を掴み先に行ったクラスの最後尾まで全力疾走。



バレた?バレてないよね?だって中学の私とは見た目違うし。



三浦君は確か…



「ねぇ、さっきの人かっこよくなかった?しかも優しそうだったし。」



かっこいい?



優しい?



『ハッ!ダメよ。さっきの奴に好きになったら。』

「なっ…なんで?」



そう、確か中学の時…。



『あの甘い感じの接し方、彼女は五人は当たり前。飽きたら、ポイポイと簡単に捨てるプレイボーイ。』



そう!存在感薄かった私は、近くに居ても気づかれず何故かよく鉢合わせになっていたから知ってる。



「ん?チサちゃん、さっきの人知ってるの?」

『えぇ!?いやいやいや、全然知りません!見た目からそんな感じがしたから!』

「…同中だったんじゃねー。」

『!!??』



何故このタイミングパツキン野郎が出てくる!?



そして、鋭いっ!?



こう言う奴マジ嫌いだぁ!
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