天神学園高等部の奇怪な面々30
「んぁ…?」

口一杯に購買のコロッケパン(160円)を咀嚼しながら。

龍太郎は空を見上げた。

…今日もいい天気だ。

抜けるような青空、夏らしい入道雲がモクモクと発生し、直視する事さえできないほどのギラギラの太陽が、燦々と陽光を降り注がせる。

その日差しに紛れて、影が見えた。

飛行機が横切っていくような音。

しかし飛行機雲など見当たらない。

やはり音は、あの影が発しているもの。

影はそのまま近づいてきて。

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