天神学園高等部の奇怪な面々30
「もしかして待っていてくれてたんですかっ?僕は遅くなりますから、先に帰っていてくれてよかったのにっ」

「し、しかし…」

両手を前にして、モジモジとせわしなく動かす筱萠。

「王子だけ忙しくしておるのに、わ、わしだけ帰ってしまう訳には…」

「でも」

クイッと眼鏡を押し上げ、副会長は言う。

「僕を待っていたら、下校時間を過ぎて筱萠さんが生徒会長にジェノサイドを受けてしまうかも…」

< 196 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop