天神学園高等部の奇怪な面々30
ふっ、と強く息を吐き出し、助走を開始する雛菊。

その動きに合わせて靡く、雛菊の長いツインテール。

その片方を。

「あいたたたたたたっ!」

翡翠は掴んでグイと引っ張った。

驚いて振り向く雛菊。

「え?何?翡翠先生痛いよっ」

状況が理解できない雛菊。

何故止められた?

助走が悪くて、指導でもされるのだろうか?

仮にも翡翠は体育教師だし。

そんな事を思っていた彼女の鼻先に。

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