フクロウの声
おれとマオリは森を目指した。
やはり人間がいないところのほうが安全だ。

やつらは何を考えているかわからない。
何に突き動かされて、同じ種族である人間を襲うのか。
おれにはとうてい理解不能だ。
 
しかし、そのおかげで、
マオリの体の中で覚醒することができた。

どんな使い道のない人間でも役に立つことがあるものよ、
とおれは感心する。


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