先生、“生きる”ってなんですか?【完】
「っ死んじまって、ごめん」
そんな先生はもういない
あの日、先生は死んだ
私を置いて、他の女の子を助けて死んでしまった
死んでも、先生はまるで生きているようで
でも先生は分かってる
自分が死んだことに気付いてる
だから、私に謝った
『死んで、ごめん』
泣きそうな顔をしながら困ったように笑った
きっと一番泣きたいのは先生なのに
『先生、なんで先生は――…死んだんですか?』
なんて、私ひどいことを言った
先生も死にたくて死んだんじゃないのに
「ごめんね、先生」
「俺は大丈夫だ」
「先生、ありがとう。」
「っ」
泣きながら私の頭をくしゃくしゃと触った