先生、“生きる”ってなんですか?【完】
「俺に聞くな」
「ねぇ、先生。死んだらどうなるんですか?」
「星にでもなるんじゃね?」
「でも、せんせ…」
「だぁぁあ!!うっせぇ!!おい今西!!」
あ、遮られた。
はぁ全く、彼はひどい先生だ。
そんな思いを視線に乗せて先生を見る。
「…なんですか?」
「今は、何の時間だ?」
「国語の勉強の時間です」
「ちゃんと分かってんなら国語の勉強をしろ!!なんだこの教科書は!?なんのためにあるんだ!!」
「勉強するため、です」
私がそう答えると「よろしい」そう言って笑いながら先生は私の頭を撫でてくれた。
…子供扱いは嫌いだ。
でも私はこの手が嫌いじゃない。
むしろ先生に撫でられるのは大好きだ。
冷たいけど大きな先生の手を私は愛しく思う。