先生、“生きる”ってなんですか?【完】
「中川遊佐が、そこにいるのか?」
「はい」
「中川遊佐は、俺の兄貴で…」
その人は可愛らしい女の子の手を引いて前に出した
遊佐の弟はほんとに遊佐に似てる
「コイツを守って死んだんだ」
彼女を見た遊佐の目から涙がこぼれるのが分かる
「よかった。生きてて、よかったぁ」
そう遊佐が呟いた
私は遊佐の弟と彼女を見た
「よかったって。生きてて、よかったって泣いてるます」
「っ兄貴、ありがとう」
「ありがとう、遊佐さん」
また遊佐は泣いた
温かい、すごく温かいなぁ