先生、“生きる”ってなんですか?【完】












あの日、真穂の葬式の日



一人の女の子――…理子ちゃんが泣きながら呟いた







『ごめんねっ、助けれなくてごめんっ。』




その言葉に真穂の瞳が潤む


彼女の気持ちを、真穂は一生懸命聞いていた






『ずっと大好きだよっ』





一気に真穂の目から涙がこぼれる




俺は小さな彼女を抱きしめた






少し、遅かった彼女の告白



でも、ちゃんと届いた





きっとこの日を真穂は忘れないだろう












「もっと早く言えばよかった」



「あの時、こうしていれば…」





誰しもが一度は思うこと



それでいいんだ




悔やんでいい


だってそうだろ?




誰だって、何かを学んで生きていく



最初から完璧な人間なんてこの世にはいないんだから







ただ、それを繰り返さなければいいだけなんだ









< 44 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop