先生、“生きる”ってなんですか?【完】
あの日、真穂の葬式の日
一人の女の子――…理子ちゃんが泣きながら呟いた
『ごめんねっ、助けれなくてごめんっ。』
その言葉に真穂の瞳が潤む
彼女の気持ちを、真穂は一生懸命聞いていた
『ずっと大好きだよっ』
一気に真穂の目から涙がこぼれる
俺は小さな彼女を抱きしめた
少し、遅かった彼女の告白
でも、ちゃんと届いた
きっとこの日を真穂は忘れないだろう
「もっと早く言えばよかった」
「あの時、こうしていれば…」
誰しもが一度は思うこと
それでいいんだ
悔やんでいい
だってそうだろ?
誰だって、何かを学んで生きていく
最初から完璧な人間なんてこの世にはいないんだから
ただ、それを繰り返さなければいいだけなんだ