シャイな狼とドジな子羊



あたしは、そう思いながらおにぎりを

いくつか袋に入れる。



「あ、あと、桜、イントネーションおかしいから。
大神くんだからね。狼じゃないから」



イントネーション?

よくわからなかったけど、とりあえず

狼くんにおにぎりをあげることにした。




----------…


「狼くん…狼くん…」


あたしは、2組の教室の入り口まで

来ていた。



ぐるっと辺りを見回すと

自分の席で、窓の外を眺める狼くんの姿があった。


狼くんの周りには、何人かの男の子たちがいて

正直行きづらい状態。



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