シャイな狼とドジな子羊
狼くんの、歩くスピードは意外にも早かった。
あたしは、少々息を切らしながらもようやく
狼くんに追いつくことができた。
そこは、自動販売機の前だった。
狼くんは、ポケットから小銭を出して
いちごオレを買っていた。
不覚にも、可愛いと思ってしまった。
あたしは、しばらくその様子を
眺めることにした。
狼くん…ここでいつも昼食とるのかな。
そんなことを考えていると
あたしのあげた、おにぎりを手にとっていた。