シャイな狼とドジな子羊
あ… あたしのあげたおにぎりだ…。
食べてくれるかな…
そう思いながら、ジッと観察をしていると、
「おや、小鳥遊? こんなところで何をしているんだ?」
わっ!と一瞬、心臓が飛び上がった。
な、何だ… 担任の森川先生か…。
あたしは、ひとまずホッとした。
「んー」と、あたしの行動を察したようだった。
「なんだ小鳥遊、お前、大神が好きなのか。そうかそうか」
森川先生は、ニコニコとあたしを見て頷く。
「ち、違いますよっ!ちょっと何してるのか気になって…」