シャイな狼とドジな子羊



----------…



「はぁ…狼くん…」


あたしは、教室に戻り

狼くんからもらった、いちごオレを飲んでいた。




「なにー?大神くんのこと好きなの?」



あたしの背後から、弾んだ声が聞こえてきた。


「あ、麻衣」


麻衣は、不思議そうにあたしを見下ろした。




「桜、あんた大神くんのこと…」



「え、えっ?! な、なに?!」




「いや…なんでもない」




麻衣が、狼くんの名前を出すので

少々驚いてしまった。




狼くん…

今日は、狼くんのことで、頭がいっぱいだった。


そして、いちごオレは何故か

いつもより甘い味がした。




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