一度きりの夏だった
私の夏休みがっ!
え。こんな展開あり?
一週間の休みをいとこと過ごすの!?
「部活で遥がでかけてるときは、純くんがお留守番してくれるんだって。」
お父さんはもうすでに家を出る支度をしている。
「待って。私、今日から一週間オフなんだけど。」
「そっか。」
・・・。
いや。そっかじゃないでしょ!
「というわけで、笹山純さんもご帰宅願います!」
遥は全力で頭を下げた。
「いきなりだなぁ。わかってるんなら早く言えよ。」
お父さんは不愉快そうだ。
いやいや、こっちだっていきなりのオフだったんです。
舞い上がってたのに・・・。
「これじゃあ、純くんもいい迷惑だ。」
「あ、僕は全然大丈夫ですよ!ちょうど旅行したかったし!」
「あらーごめんなさいね・・・。遥もそういう大事なことはもっと早くいいなさいよ!」
・・・なんで私が怒られてるんだー・・・
「とりあえず、よろしくね!」
「はいっ!いってらっしゃいませ!」
と、車は行ってしまいましたとさ。
さぁ。私。どうする。