一度きりの夏だった
オフ一日目
馬鹿でかい鼻歌で起床。
携帯を開いてみた。
「あ・・・。」
*栗木 祐太 からの不在着信*
祐太からだった。
しかも7時に。
今は10時。私、かなり寝たなあ。
祐太にかけなおしてみる。
pppppp♪
留守番電話につなぎます
私はため息をついた。
とことんついてないな。
「あ、おはよう。」
「はよ」
私はこの疫病神にそっけなく朝の挨拶をした。
「クマあるけど。」
「思いっきりあなたのせいです。」
わたしはあくびをしながら席にすわる。
「はい。」
笹山純は、私の目の前に朝食を差し出した。
女子力の高い朝食・・・。
「今日は、どこに行こうかなー。」
純はつぶやいた。
どこへでも行ってろ・・・・
遥は、負けた気持ちで朝食を食べた。