告白の丘

 あれからいつも柚原の事が頭に浮かんでくる。

 
 あいつの笑った顔とか授業中の寝顔とか。




 あぁ、やっぱり俺あいつの事好きなんだ・・・・・


 ってか、自覚するとめちゃくちゃ恥ずかしくなってきたぞ!


 どうしよう、あいつの顔みたら恥ずかしくて逃げてしまうかも。



 「告白したほうがいいのかなぁー」


 「えっ!アッキー好きな人いるの!?
  誰々???教えて教えて!!!!」


  げっ!!
 
  よりによって本人に聞かれてしまった・・・!


 「ねぇ、誰々??私の知ってる人??ここの塾生??」




  それから、塾があるたんびに俺に


 「アッキー、誰々??教えてよぉーー!!!!」



 
  だから俺はたまたま同じ塾で同じ学校だった幼なじみの香織
  が好きだと嘘をついた。


 「香織ちゃんが好きなんだぁー。
  告白すれば良いのに!!」


  

  こんな感じで毎回話し掛けてくれた。


  嘘をついたのは心が痛むけど、こうして毎回話せるのが嬉しかった。


  こうして、俺ははれて柚原と同じ高校に進学した。






  
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