馬鹿ですけど何か?
まだつないだままの手をぎゅっと握り直し、
一直線につながった視線を避けるように私は言った。
「えっと、昨日、あいつの唇奪い隊という部隊を結成したんですが…、
ご入隊なされますでしょうかでございます?」
「…隊員は誰がいらっしゃるんですか?」
痛いところをつかないでくれよ。
第2号には逃げられたんだよマイダーリン…
「わたくし1号のみとなっておりますですが何か問題でも?」
「入隊させていただきます隊長!」
何故か満面の笑みでそう言われ、私は1号から隊長に昇格しました。
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新隊員の入隊後、教室に行くと、
りっちゃんとゆうちゃんとあっくんが私の席で談話中でした。
わーお私の座る場所がナイヨー、と心の中で叫びながら、蓮の席の方についてった。
「お!朝から発情期!おっはよ!」
爽やかなイケメンボイスが耳の穴を通って抜けていった。
どうやら幻聴のようだ。
「今日って最初の授業なんだっけ?」
「知らん。睡眠学習じゃね?」
そんな会話をしながら、私は蓮の机にかばんを置く。
教室の壁にかけてある時計を見ると、チャイムが鳴るまで後約2分。
「よし、ここに楓の筆箱と体操着があります。
…叩いてかぶってじゃんけんぽん!」
私たちはこの遊びで2分間奮闘することになりました。