王子様注意報 2
「ここ最近、社交パーティーで見かけないと思ったらいきなり家に押しかけてくるなんて。うちの社会のルールも忘れちゃうぐらい落ちぶれたんですか?」
「あら?突然家に押しかけたからって表面上でも茶の一つも出せないんですか?私に?」
そんな私の物言いに一瞬だけ顔をしかめるじじぃ。
・・・この挑発的で高飛車な物の言い方、最近使ってなかったから疲れる。
お嬢様バージョンな話し方はパーティーでは一応必須だったからな。懐かしいや。
まあ、若干口が悪くなってるのはキレてるせいもあるけども。
「・・・まあいいわ。私の要件は一つ。息子さんを出していただきたいの」
「息子ですか・・・。まあいいですけど、どういう要件で?」
「息子さんに話すわ。早く出してくれるとありがたいんだけど。」
どうせ要件も知ってるんだろうし。