キスを落とす25箇所
「……できた」
不安だった盛り付けも上々。我ながら会心の出来だ。
思わず小声でつぶやくと、すかさず後ろから「うんうん、そうだねえ、ちゃんとできてるねえー」と同意の声が返ってくる。
「……バカにしてんの?」
「そんなわけないでしょー。褒めてんだよー。すんげー美味そうなハンバーグじゃんねえー」
うりうりと頬ずりをされ、首筋に触れてくる髪に身を捩った。
刷毛で撫でられたみたいにくすっぐたい。
それがわかったのか、彼は私から距離を取ると申し訳なさそうに、ぽんぽんっと大きな手で私の頭を撫でてきた。
そして言う。
「お前の作った料理、はやく食いたいなあー」
私は彼の笑顔が見れれば満足だ。