オオカミヤローに捕らわれて
私の疑問と不安を感じ取ったらしい統牙は、ふと皆の方に視線を移した。


女性陣は料理を作り、男性陣はその料理をテーブルに並べてる。


「ホラオレん家って知っての通り、親あんまり家にいないじゃん?お前なんかまだ会った事も無いだろう?」


「あっ…うん」


確かに私、あの家でメイドし始めて、まだ一度も統牙・優牙兄弟の御両親に会った事無いな……


今は旦那様はイタリア、奥様はアメリカまで出張してるって、吉良さんが言ってた。


「だから昔からオレも優牙も両親と食事とかした記憶、殆どねぇんだ。だから賑やかなの楽しいから、気にすんな」
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