オオカミヤローに捕らわれて
少し……少しだけ悲しそうに言った統牙に、胸が切なくなった。


私は何も分かってなかったのかもしれない。


大金持ちの家に生まれ、何不自由無く恵まれた、ワガママ勝手なお坊ちゃん。


勝手に統牙をそうだと決めつけていた自分が…恥ずかしかった。


「ごめ…統牙」


「なーに謝ってんだよ。それより昇があんだけ評価してんだ。ウマイ料理作らなきゃ許さねぇからな、吹雪」


意地悪く笑う統牙だけど、私は満面の笑みを返した。


「うん!頑張るね!」


「………//////」


アレ?統牙赤くなった。


なんでかねぇ?
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