オオカミヤローに捕らわれて
もう右にも左にも、オマケに上にも下にも疑問の壁が立ち塞がっている状態に、頭が痛い。


とりあえず今分かってる事は――――…もし統牙がただの『からかい』とかでキスマーク付けたんなら………許せない。


悲しくて……顔が見られなくなるであろう、それだけだ。


だって私は……私は―――――……


「ふーぶき。ボーーッとして、どうした?」


「ワァッ……!?」


洗濯物を庭で干していると、いつの間にか統牙がいた。


いきなり整った顔がドアップで映ったので、驚いて後ろに下がる。


私の心臓はいつもの倍までスピードを増していた。
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