オオカミヤローに捕らわれて
どうやら怒ったりパニックになったり気持ちが落ち着かないと、この女は敬語が取れるらしい。


「落ち着けよ。つーかお前、名前は?」


オレの服を掴んでいた女の手を離しながら問いかけた。


163か4位の身長に、茶色のストレートのセミロングヘアーのコイツ。


今更だけど、名前知らなかったな、オレ。


「えっ、あ、伊、伊達 吹雪だけど………」


「吹雪……な。吹雪、ちょっとオレの部屋来い」


「えええ!?」


更にパニックレベルが上がる吹雪だったが、ちんたらしてるヒマは無い。


「吉良、後で紅茶頼むわ。2人分」
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