オオカミヤローに捕らわれて
次に吉良から発せられた言葉は―――オレの約18年間の人生で、1番衝撃的だった。




「伊達さんは………出て行きました」



――――…出て…行った?


「ウソだろ?」


「ウソじゃありません。昨日急に“メイドをやめたい”と私の部屋に来て……昨日の内に荷物をまとめて、今日の朝………」


呆然とするオレに、吉良は言いにくそうにしながらも、成り行きを説明。


オレはあまりにも急な出来事に、頭がついて行かなかった。


吹雪が出てった?ここを?


だけど約束の1ヶ月が終わるまでは、まだ日がある。


なのに…いなくなった?
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