オオカミヤローに捕らわれて
なのに道と一緒にいたのは、小学生時代からオレと仲の悪い伴路 茂範。


あり得ない組み合わせに、吹雪の事とは違うパニックがオレを襲った。


「んっと……たまたま会って立ち話してたんだよ。お前こそそんなに走って、どこ行くんだよ?」


髪の毛を指で挟みながら尋ねる道は、オレに対して罪悪感的なものを感じてるらしい。


目が気マズそうに泳いでいる。


普通ならムスッとする所だが、今のオレにはどうでもいい事だった。


「吹雪がオレん家を出てった。だからアイツの家に行く」


「え!?マジで!?」


「……守れるのか?」
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