オオカミヤローに捕らわれて
「あっ!あった!」


『伊達』の表札がかかっている家を発見し、緊張でドクドクウルサイ心臓を落ち着かせる。


意を決してチャイムを鳴らすと、中から吹雪の妹、玲美が現れた。


「な、成見さん!?どうして……」


「玲美、突然来てごめん!お姉ちゃん………あっ、すぐ上の姉ちゃんいるか!?」


玲美にとっては、長女の心さんもお姉ちゃんだもんな………


「吹雪お姉ちゃんですか……?今日いきなり荷物持って帰って来て、ずっと部屋に閉じこもってますけど………」


玲美の言葉に、胸がズキリと痛んだ。


心なしか、睨まれてる気がする。
< 315 / 430 >

この作品をシェア

pagetop