オオカミヤローに捕らわれて
今までだってオレん家のケタ外れの贅沢っプリに、何度も何度も冷ややかなリアクションをとられて来た。


全て冗談混じりだったから受け流す事が出来たのに、それとは全く異なる本気の冷たい声だった。


「………っ、帰らない」


「お願いですから……帰って下さい。私はアナタと話す事なんか、ありませんので………」


吹雪は未だ体半分をドアに隠して、何も読み取れない目をしている。


よくよく見てみると、目は真っ赤に充血していた。


なぁ…オレのせいで泣いたのか?


オレがキスマーク付けた事、そんなに嫌だったのか?吹雪………
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