オオカミヤローに捕らわれて
まだ完全に許したワケじゃない。


私が統牙に傷つけられた所は、まだある。


だけどあのワガママお坊ちゃまの統牙がここまで真摯に謝罪してくれたんだから、甘いかもだけど許す事にした。


「吹雪……」


目の前の統牙の顔は、未だに不安そうに沈んでいる。


私は元気づける様に、ニッコリと微笑んだ。


「もういいんだよ本当に。謝ってくれてありがとう統牙」


いい子いい子という風に、統牙の頭を撫でる。


統牙はちょっと赤くなって、口を尖らしていた。


フフッ…テレてる♪


こういう所が女の子にとってはギャップ萌えなんだよね。
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