オオカミヤローに捕らわれて
吹雪の気持ちは分かるっちゃ分かるけど、オレも簡単には引けない。


「大丈夫だって。吉良だって別に良家の生まれとかそんなんじゃなくて、普段は普通の主婦だから。とゆーかうちで働くメイドは全員一般人だし」


ここまで言っても吹雪は眉間にシワを寄せて髪をイジったり、クッションの端を握ったりで、なかなか“うん”と言わない。


チッ………どんだけメイドやりたくないんだよ。


段々ムカついて来たオレは、ちょっと手荒な手段に出る事にした。


「んじゃあどうやって30万払うんだよお前。親に出して貰ってもこっちは構わないんだぜ?」
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