オオカミヤローに捕らわれて
バカ…言われなくたって、忘れないよ。


忘れちゃうハズが無いでしょう。


「う………ん……」


ちっちゃい声だったけど精一杯返すと、今度はフワッと優しく嬉しそうに微笑む統牙。


「あっ……ヤダ……」


私が弱い首に唇を這わせられ、甘い声が止まらなくなった。


「嫌じゃないクセに」


「もう!ドS!ちょっとは優しくしてよ!!」


「OK♪メッチャかわいがってやる」


統牙が最高潮に嬉しそう(楽しそう?)な声を出した、その時だった――――…


「統牙ーーー、いるかーー?」


部屋の外から、ノック音が聞こえた。
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