オオカミヤローに捕らわれて

★君といつまでも★ 《Side -Toga-》

コンコン……


吹雪の部屋の扉をノックして、返事を待つ。


「ハーイ」


入ってもいいお許しが出たので、オレは扉を開けた。


「……準備出来たか?」


「…………うん、出来た」


いつもならスムーズに進む会話も、今日は何だかぎこちない。


吹雪はデッカイカバンを1つ持ち上げて、オレの所に歩いて来た。


「行こっか……?」


吹雪の部屋は、数日前彼女がプチ家出(??)していなくなった時と同じ様に、元々あった家具以外何も無い。


「ああ…行くか」


ゆっくりと扉を閉めるだけなのが、無性にさびしかった。
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