オオカミヤローに捕らわれて
夕飯の支度が出来た事を知らせる為、再び吉良がオレの部屋へ。


「統牙お坊ちゃま、また強引な手段をお使いになられたのではないのですか?顔が楽しそうに笑ってますよ」


両手を腰にあて、呆れ気味にため息をつく吉良。


さすが長年成見家に使えてるメイド頭、ものの見事にお見通しだった。


「んーーー…なんか楽しそうな事が起こりそうだからな」


先程車での送りを猛烈に断り、歩いて帰って行った吹雪の姿を思い出す。


口が黒笑いを浮かべているオレに、吉良はまたしても不安なため息を零したのだった。


「さて…どうしようかな?」
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