オオカミヤローに捕らわれて
「なっ、ムリですよ!!私はメイドなんですよ!?しかも1ヶ月限定で、まだ2日目の!!」


「名前だけで呼んでくれなきゃ、このまま退かねぇぞ」


「ええっ!?」


困り果てた表情の吹雪の茶色の髪を、ソッと撫でる。


肩がピクリと上がった吹雪に笑顔になるオレは、相当なSだ。


「―――…呼べよ吹雪」


黙りを決め込み、口を開かない吹雪の耳元で囁いた。


「ヒャッ……ッ!でも統牙様、私より身分も年も上ですし……呼び捨てはどうかと………」


ああ?年?


そいやコイツ高2だっけ…オレは高3だから、吹雪より1つ上。
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