オオカミヤローに捕らわれて
優牙はオレと違って、メイド、執事、シェフ、運転手………全員に敬語を使う。


「失礼ですがおいくつですか?ボクは中3です」


「高校2年生です」


「じゃあ兄さんより1つ下!?何だってメイド等……」


始めこそ成見家次男相手に緊張していた吹雪だったが、優牙の穏和な態度にリラックスしたらしい。


ニコニコ楽しそうに会話をしている吹雪と優牙に、オレのイライラは募る。


「あ、せっかくの朝食が冷めてしまいますね。失礼しました」


吹雪が会話を終わらせ、ホッとしたのも束の間だった。


「伊達さん、頑張って下さいね!」
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