オオカミヤローに捕らわれて

ヤケドの件の記憶が頭を過り、サッサとホウキを動かす私。


だけど優牙お坊ちゃまが私に気づいて駆け寄って来た。


「おはようございます吹雪さん！掃除ご苦労様です」


「あっ……おはようございます優牙お坊ちゃま………」


優牙様は統牙と違いリアルに優しさが滲み出てて、年の近い私の事を他にもたくさんいるメイドの中で唯一名前で呼んでくれる。


私も弟がもう１人増えたみたいで嬉しいんだけど、優牙様と仲良くすると決まって統牙の機嫌が悪くなる。


「………ヒィッ！」


ホ、ホラーー！今もそこで黒いオーラ発してますよ～～～！！