恋猫
「はい、女将さん」
女中が女将の所に来た。
「お客様を二階の奥の部屋に案内してくれないか」
「はい、わかりました」
女中が二人を二階の奥の部屋に案内した。
二階に上がると、廊下伝いに部屋が三つあった。
二人は女中の先導で奥の部屋まで案内された。
三人が奥の部屋に入った。
「襖を開けた奥の部屋が寝室となっていますので」
女中は湯飲みに茶を注ぎ、それに蓋をした。
「これが戸の鍵です。ここに置いておきます」
「では、ごゆっくりと」
それだけ言うと、女中は出て行った。