恋猫

 見合い相手は、淳ノ介の父親 楓淳ノ条の友人 五谷蔵乃進の次女 篠。
 本歳18歳。
 父親 淳乃条とは、懇意の仲という事もあり、気取らずに話を。と、言う事で、見合いの席は、楓家の屋敷で相成る事になった。


 見合い当日。

 朝から、美化はそわそわ。そわそわ。居ても立ってもいられない。それで、おしっこばかり。全く落ち着きが無い。


 「どうぞ、見合い相手はぶす、いや大ぶすでありますように」
 「淳ノ介さまの大嫌いな巨漢の女性でも構いません。その場合、出来るだけ巨漢をお頼申します」


 「何卒、淳ノ介さまが気に入りませんように。切に、切に、お願い致します」


 美化は両手を合わせて必死に祈った。いや、祈りまくった。

 
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