ヴァージニティー
「俺も夕子しかいらないから」
「うん」
「絶対に離さないから。
夕子のこと、こうして抱きしめて離さないから」
「うん」
「絶対に離さないから安心して」
「――あっちゃん…」
再び唇を重ねようとしたその時だった。
ピンポーン
チャイムの音に、2人は時計の方へ視線を向けた。
いつの間にか、時計は12時を差していた。
「…誰?」
そう聞いた朝人に、
「さあ」
夕子は返事をした。
今は気づかないフリをしよう。
「うん」
「絶対に離さないから。
夕子のこと、こうして抱きしめて離さないから」
「うん」
「絶対に離さないから安心して」
「――あっちゃん…」
再び唇を重ねようとしたその時だった。
ピンポーン
チャイムの音に、2人は時計の方へ視線を向けた。
いつの間にか、時計は12時を差していた。
「…誰?」
そう聞いた朝人に、
「さあ」
夕子は返事をした。
今は気づかないフリをしよう。