ヴァージニティー
夕子の両手が自分の首の後ろに回る。

「――あっちゃ…ダメ…」

「もう、“朝人”だって言ってんじゃん。

今度“あっちゃん”って言ったらお仕置きだからね?」

「そんな…あっ…!」

夕子と一緒に、どこまでも堕ちて行く。

夕子となら、死んでも構わない。

「――朝人…んっ…」

やっと自分の名前を呼んだ夕子に、
「いい子にはご褒美をあげなきゃね」

「――ああっ…!」

朝人は夕子の中に灼熱を埋めた。

やっぱり、そのまま外へ放り投げた方がよかったみたいだった。

自分たちが行為を行っていたすぐそこに目があったことを、2人は知らなかった。
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