ヴァージニティー
「その代わり、ネットにこの動画をアップしますから。
そしたら、大変なことになるでしょうねえ。
姉弟そろって周囲から白い目で見られ、会社を辞めさせられる。
ご両親や親戚からも軽蔑される。
2人で路頭に迷わざるを得なくなりますでしょう」
おもしろそうに笑う樋口に、夕子はギュッとこぶしを作った。
自分が、犠牲になればいい。
自分が、この男に躰を与えればいい。
そうすれば、朝人は助かる。
「――本当に、いいんですね?」
夕子は樋口に言った。
そしたら、大変なことになるでしょうねえ。
姉弟そろって周囲から白い目で見られ、会社を辞めさせられる。
ご両親や親戚からも軽蔑される。
2人で路頭に迷わざるを得なくなりますでしょう」
おもしろそうに笑う樋口に、夕子はギュッとこぶしを作った。
自分が、犠牲になればいい。
自分が、この男に躰を与えればいい。
そうすれば、朝人は助かる。
「――本当に、いいんですね?」
夕子は樋口に言った。