ヴァージニティー
「あたしがあなたに躰を差し出せば、動画は流さないんですよね?」

樋口はフッと笑うと、
「そりゃそうですよ。

躰を与えたのに動画を流すほど、俺も恩知らずじゃありませんから。

って言うか、聞いてくれるんでしょ?」

夕子を見つめた。

「バラされたくなければ全部聞いてくれるんでしょ?」

樋口の問いに、夕子は首を縦に振ってうなずいた。

「あなたに躰を差し出します。

その代わり、動画を流さないと言うのなら」

そう言った夕子に、
「いいでしょう、早速今夜と言うことで」

樋口が言った。
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