ヴァージニティー
「――ああっ…!

もうっ…!」

そう言った夕子に、
「――んっ、わかった…」

朝人はつきあげた。

ズンとつきあげられたのと同時に、躰が限界に達した。

「――はあ…」

荒い呼吸を吐く夕子の躰を、朝人が抱きしめる。

リビングの時計は、5時を差していた。

夕子は息を吐くと、朝人の背中にそっと自分の両手を回した。

(――温かい…)

朝人の体温を感じるように、夕子は目を閉じた。

(――好き…)

好きだから。

朝人が好きだから。

胸の中で夕子は何度も呟いた。
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