ヴァージニティー
「いきなってきたから驚きたんや。

連絡くれたら駅まで迎えに行きたんやんに」

祖母は台所でお茶の用意をしていた。

「おばあちゃん」

お茶の用意をしている祖母に朝人が呼んだ。

「僕たちが訪ねてきたのは、夕子のことなんです」

「えっ?」

夕子は訳がわからなかった。

(何であたしなの?)

昨日と言い、今日と言い、一体朝人は何を考えているのだろう?

「ご決意をどしたんどすか?」

台所から祖母がやってきて、2人の前に座った。

この様子だと、祖母は何かを知っているらしい。
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